合気道において、力を入れる(力み)と、力を出す事は真逆の事

日本語で入れると出すは、例えば、引出しに物入れる、引出しから物を出すとなります。

これを力に言い換えると力を入れるのは、自分に力を入れるので力を感じる事、つまり力みです。

力を出すとは自分から力が出るので、相手や物に力が伝わるという事です。

合気道の達人になるには、力を入れるではなく、力を出すことが出来るようになる事が必須です。

他の記事で合気道の達人になるには力を抜くこと、つまり脱力すると書きました。

もし脱力の記事を読んだ人がいたら、脱力つまり力を抜くのか力を出すのか、どっちなの?とおもうかもしれませんが同じことです。

力を入れると力を出すことは、脱力に通じる話でもあります。

力を入れると力を出す一見同じ意味に解釈すると思いますが、自分の解釈は少し違います。

マニュアルのバイクや車で例えるなら、力を入れるとはアクセルを踏む状態、力を出すとはクラッチを上手に繋いでいる状態です。

アクセルを踏んだだけでは、空ぶかしになってしまい車は全く走りません。クラッチをつなげて初めて車は走りだします。

脱力を知らない人、一般的な体の使い方をしている人は、エンジンの回転数はめちゃくちゃ上がってるのに、体の中でクラッチを上手くつなげられていない状態です。

めっちゃクチャ力を入れてるにもかかわらず、相手に力が伝わっていない状態です。

だからいくら必死になっても合気道の技がかからないし、自分だけ疲れてしまうのです。

少しの力しか出せていない状態は、一般的に言われる力みです。

力んでいる状態、体がカチカチになって相手にうまく力が伝わらずに独りよがりになっている状態です。

この逆のことをするのです。脱力をして体の中から力みを消して、自分の身体の中で生まれた力をすべて相手に伝えるのです。

そうすると自分や相手がおもっている以上の力が出て、楽に技がかかるのです。

力を入れると力を出す違いを知るには、

お互い座技の呼吸の様に向き合って正座で座ります。

受けは右手の片手の手のひらを前に出します。

取りは左手でこぶしを握り、受けの手のひらにこぶしを当てます。

力を入れる場合は、取りは受けの手のひらをこぶしで押してみてください。受けは手のひらがこぶしに押されないように抵抗してください。力が拮抗してぶつかるのが分るはずです。

今度は手のひらと拳を合わせて状態から、取りが腕を伸ばすイメージで受けの手のひらを押してください。 力が伝わって受けの手のひらが動くのが分るはずです。

文字だけだと分りにくいですね。いつか動画見せられればと思います。

力を出す力を入れる違いが分れば、合気道の達人になる大きなヒントや答えになります。