合気道・武術における「立つ」と日常の立つ|棒立ちとの決定的な違い

日常の一般的な「立つ」とは?棒立ちになりやすい理由

一般的に言われる「立つ」とは、

  • 二本足で地面に接している
  • 足の裏以外は地面についていない
  • 倒れていない

という形状・状態の定義です。

しかしこの状態は、いつも慣れ親しんでいる自分の体使いの癖で立っているのです。

武道的に見るとこの日常生活の立ち方は

  • 無意識に力んでいる
  • 重心が偏っている
  • 体が固まり、反応が遅れる
  • その場に「居ついて」いる

つまり棒立ちです。

本人は立っているつもりでも、実際には「いつもの体の癖」「日常動作の延長」に過ぎません。

合気道・武術で言う正しい「立つ」とは?居つきのない状態の重要性

武道で言う「立つ」は、姿勢の形ではなく、状態の話です。

具体的には、

  • 居つきがない
  • 浮きがかかった状態
  • 重心が一か所に固定されていない
  • 次の動きに起こりがない

この状態で「立っている」ことを指します。

重要なのは、立つこと=止まることではないという点です。

武道的な立ちは、

  • 動くために立っている
  • 崩れないために立っている
  • しかし、固定されていない

という矛盾を同時に成立させた状態です。

「浮きがかかる」「居つかない」とは?合気道で崩されにくくなる仕組み

「浮き」というと誤解されやすいですが、ジャンプしているとか、力が抜けすぎているという意味ではありません。

  • 重心がどこかに偏っていない
  • その場に貼り付いていない

この状態になると、

  • 相手に崩されにくくなる
  • 技の威力が上がる
  • こちらが動いた瞬間、相手が反応できない
  • 怒りが消える。起きない

という現象が起きます。

逆に言えば、居ついた状態=技をかけられる状態です。

なぜ合気道や武道の上達では「まず正しく立てないと動けない」のか?

ここが一番大事なところです。

多くの人は、

  • 動きから入ろうとする
  • 技から練習しようとする

しかし、

  • 立てていない
  • 居ついた状態のまま
  • 棒立ちの延長で動こうとする

この状態では、動けば動くほど崩れます。

武道的には、

立てない者は、正しく動けない

というのは当たり前の話です。

正しく立てている

次の動きに移れる状態がある

その上で初めて「動き」が成立する

だから、

立つ → 動く

この順番が絶対に崩れません。

棒立ちと武道的な立ちの決定的違い|崩された瞬間の差が出る理由

棒立ちは、

  • 安定している「つもり」
  • 実際には不安定
  • 力みを自覚していない
  • 崩されたときに弱い

武道的な立ちは、

  • 不安定に見えて安定している
  • 力みが最小限
  • 崩されにくい
  • 動いた瞬間に強い

見た目では分かりにくいですが、崩された瞬間に、決定的な差が出ます。

まとめ:武術・合気道上達の基盤は「居つかず浮きを保った立つ」こと

武道における「立つ」とは、止まることではなく、居つかず、浮きを保ち、次に動ける状態を作ること。

その状態で立てて、初めて「動く」が成立するということです。

つまり立つことが出来ないと歩くことや、技を掛けるために動くことはさらに難しいので、まずは立てるようになりましょうという話。